平成19年度 日本陶芸倶楽部アマチュア作品展

陶芸部門

総評
歴史的にみて日本の陶芸を変えたのは素人の三人衆。 ひとりは江戸初期 個性を初めてやきものに持ち込んだ本阿弥光悦。 次に江戸中期 やきものというのはこんなに楽しいものだということを沢山の作品で示した尾形乾山。 そして桃山(古典)をどういう風に解釈するか と近代の陶芸の道を示したのが川喜田半泥子。 皆さんは、プロが出来ないこと という点で、もっとはみ出しても 失敗してもいいのではないかと思います。
アマチュア作品展


     

最優秀賞


大野鞠子
「色絵金銀彩蝶文飾大皿」
40.0×7.0p
審査評
プロはあるところで納める能力を少し持っている。そのため作品がつまらなくなってしまうことがある。 アマチュアは自分の想いをいくらでも入れていかれる。 そこにプロがかなわない域の作品が生まれてくる。大野さんの蝶文大皿は正にプロには出来ない作品です。 プロとアマは上下ではなく対等な関係です。
失敗に又失敗!それを何とかしようと5回程焼き直している内に、なんとなく面白い展開になりました。 よく人に、これは何に使うのですか? と質問されることがあります。 時に答えに窮することがありますが、自分では、土で出来たキャンバスの上になにか表現できたらいいなと苦闘中(?)です。 毎回、Try and Error の気持ちで作陶しておりますが、今回はまさに Error but Lucky でございました。
大野鞠子

優秀賞


北村栄子「精霊の宿る樹」
36.5×28.5×56.0p


写真をクリックすると拡大してご覧頂けます。

技能賞

奨励賞

耳庵賞


和氣洋美
「面取八角染付深鉢」
38.0×17.5p
審査評
大きな作品で、まず形を作るのも大変だったと思います。内は大きな図柄でまとめ、外側一面一面の文様もうまく納まっています。普通はどっかで破綻するのですが、そういうこともなく構成巧みで完成度の高い文句なしの技能賞です。

松本光江
「秋の野の花十様」
29.5×10.5×6.5p 10枚

岡本馨太郎
「水指 灰被り」
16.5×17.0p

谷川徹三賞

会長賞

特別賞(桃山陶)


長山一夫
「すし屋の湯呑」
9.5×10.0p 12.0×9.5p等 9点
審査評
ユニークな個性をお持ちの作者が、長年いろんな趣向で作り、実際に使っているものを出品された。使い込んだところにアマチュア作品の価値・存在感が出ている。

歌橋一典
「世界一周船の旅記念」
47.5×5.5p 3枚

永井文子
「鼠志野幾何文皿」
17.5×15.0×3.0p 6枚
審査評
テーマ「桃山陶」出品の中では、桃山風でなく桃山的 −個性で創る− 観点から、作者の個性で志野釉を使っているフレッシュさを重んじた。

毎日新聞東京社会事業団賞

NHK厚生文化事業団賞

 

森 年子
「秋の夜長に一杯」
酒器(本体)15.0×20.0×10.5p
ぐい呑 6.5×4.5p 3ヶ
 

 
作品サイズの単位はすべてcmです。(敬称略)



優秀賞


柴田和子
「フレンズ」
64.0×72.0p
作品サイズの単位はすべてcmです。 (敬称略)




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