ギャラリー 2009年 10月度
土・釉・絵具等 それぞれの材料を巧みに組み合わせ、好みの黒を表現します。
大野まさ子「黒楽 馬盥」 口径12.5×高6.0cm
茶の湯の茶碗 黒楽は、加茂川石をベースにした釉を施し、あぶり後1100℃前後の窯で約10分焼成し、引き出す。急冷することで漆黒になる。
児玉順子「油滴天目茶碗」
口径12.5×8.0cm
黒地の鉄釉に結晶が出る油滴天目。茶陶テーマ日曜作陶会のために特別調合、特別焼成された天目茶碗。
妹尾河童「鉄彩鉢 銀河」
口径26.0×高9.0cm
石灰透明釉にクロム・コバルト・鉄等の酸化金属を調合した艶黒釉は、酸化・還元いずれの焼成でも黒くなる安定した釉。下絵顔料 弁柄は、還元焔焼成でのみ 表面に金属的光沢をもって現われる。
北岡良子「白象嵌ワインクーラー」
径19.5×高17.0cm
左 中山俊子「鐙(あぶみ)」
縦12.0×横19.0×高16.0cm
右 新井三枝子「色泥幾何文合子」
径8.5×高5.5cm
信楽の土をベースに黒顔料を混ぜて作った黒土は、石灰透明釉 酸化焔焼成で真っ黒くなる。蓮の葉を白象嵌し 土灰白釉を掛けたワインクーラーは、緑がかった上り。無釉で焼締めたのが鐙と合子。合子は上部に幾何文を色化粧土で塗り分けている。
星野朋子「黒泥掻落花入」
径13.5×高22.0cm
志岐公子「チューリップ文銘々皿」
縦15.0×横19.0×高5.0cm
信楽並土をベースに黒浜粉とコバルトを調合した黒化粧土は、化粧下の素地とのコントラストを活かす加飾に最適。ルーシー・リー作品を手本とした花入は、全面に塗った黒化粧を掻き落とすことで 繊細な線を描いている。銘々皿は、中国磁州窯 黒掻落し技法を現代風にアレンジ、チューリップを黒化粧土で表現している。
尾形優美「風車文角皿」 径13.0×高2.5cm
左は黒化粧と白化粧、右は艶黒釉と乳白釉を使用して、黒色・白色を作っている。
材料による微妙な質感の違いが面白い。
瀬尾道典「炭焼耳付花入」
径11.0×高13.0cm
匣(さや)に作品と共に木炭を詰め、そのまま焼成すると土が炭素を含み、白土無釉部分は真っ黒く焼き上がる。
ミニギャラリー情報
日比谷ミニギャラリー
このページで紹介している作品をはじめ 当倶楽部会員の制作した作品を 毎月入れ替え展示しています。
- 場所:
- 地下鉄 日比谷駅 A5出口 階段途中
東京都千代田区有楽町1-5-2 東宝ツインタワービル