ギャラリー 2012年 4月度
中国の唐時代に 複数の低火度鉛釉を掛け分け 鮮やかな色彩で焼かれた三彩。
副葬品だった唐三彩を ここでは高火度釉(約1250℃)で加飾し、日常使いに耐える強度を持った器に仕上げています。
桑野久子 「龍耳壺」 径17.0×高35.0cm
名品に倣い、宝相華文は石膏を彫った型から起こし、三ヶ所に貼り付けています。無色の部分を残し、緑釉・褐色釉を筆塗りし、全体に土灰白釉を掛け、唐三彩の明るい色調に近づけました。
志岐公子 「猫足壺」 径18.0×高17.0cm
地の青色はコバルト主成分の呉須を丁寧に塗り、上に流れやすい灰釉を被せて、唐三彩の雰囲気を出しました。
清野幸子 「角皿」
縦20.0×横20.0×高2.5cm
皿で三彩らしい釉の流れを表現するのは難しいのですが、縁四方傾斜をつけて釉が流れやすい形にしたことで上手く三彩色が出ました。
松平 宏 「万年壺」 径16.0×高20.0cm
貼模様部分のみ緑(織部釉)と茶(天目釉)を筆置きし、周りを呉須で囲い、全体に灰釉を掛けて模様を強調した作品です。
尾崎美代 「鳳首壺」
径14.0×高28.0cm
形は唐時代伝世の名品を写し、色数を押さえて 淡い色合いで仕上げました。
児波由美子 「扁平壺」
縦5.0×横8.0×高14.0cm
ざんぐりと櫛目をつけた板を貼り合せて形を作り、オリジナルの形に 唐三彩の色彩を乗せました。
武田茂子 「龍」
縦11.0×横28.0×高11.0cm
今年の干支「龍」を緑釉と青色で彩ることで、中国唐三彩らしく表現できました。
児玉順子 「盛鉢」
縦22.5×横22.5×高8.0cm
中心に向かって流れ込むよう色釉を筆置きし、全体に灰釉をたっぷり掛けました。予想通り釉が溶けて混ざり合いながら流れ、美しい色模様が出ました。
ミニギャラリー情報
日比谷ミニギャラリー
このページで紹介している作品をはじめ 当倶楽部会員の制作した作品を 毎月入れ替え展示しています。
- 場所:
- 地下鉄 日比谷駅 A5出口 階段途中
東京都千代田区有楽町1-5-2 東宝ツインタワービル