ミニギャラリー 2014年 5月度
山内薗子 「黒象嵌花文鉢一対」 径20.5×高5.0cm
白素地に黒化粧の象嵌は、ともすれば黒く汚れのように残ってしまうことがあります。丁寧な仕事ぶり、見込みのタンパンをあしらったチューリップ・葱坊主の文様もお洒落です。アマチュア陶芸家としてのキャリアが伺われる作品です。
松本光江 「花三島鉢」 径20.0×高5.5cm
郷原恵美子 「花三島鉢」 径20.5×高5.0cm
同じように鉄分を多く含んだ土(赤土)に桜花が白象嵌された花三島の鉢が、登窯によって、全く違う表情で焼き上がりました。特に左の作品は薪窯ならではの窯変で、桜の持つ幽玄さが表現されました。
旭 栄彰 「白象嵌俵形水指」
縦18.0×横21.5×高20.5cm
俵形の作品にコツコツと櫛で線彫りし、白化粧を象嵌。打出の小槌など五穀豊穣への祈りを込めて、細部までこだわった力作です。
鉢の内側周りを三つに分けそれぞれに違った印花を押し、化粧土は敢えて控えめに削り取っています。外側の刷毛目にも作り手の主張が感じられる作品です。
田中照子 「白象嵌鉢」
径22.5×高7.0cm
香西 慧 「豆皿」 径10.0×高1.5cm
熊谷眞知子 「豆皿」 径10.0×高1.5cm
竹谷和子 「豆皿」
径10.0×高1.5cm
テーマ「赤土と白化粧土」の勉強会で、象嵌・掻落し・刷毛目の三種技法を紹介しました。手本が示され、用意された同じ豆皿への文様つけでもそれぞれに個性が表れています。