ミニギャラリー 2015年 2月度
山梨県にある日本陶芸倶楽部の5袋の登窯では、第2室で志野を、第4室で唐津や黄瀬戸、織部や高麗ものなどの施釉作品を焼成しています。
小堺ひとみ 「絵唐津鉢 日本橋」 径26.5×高12.0cm
その昔の風景、日本橋から見た富士山が描かれた大鉢は、赤松の炎で長時間焼成しているため、見た目は柔らかでもしっかり焼締まり、使用に対して強度も充分です。
宮川邦雄 「雪笹文俎皿」
縦26.0横40.0×高4.0cm
北岡良子 「葦原雁文楕円皿」
縦17.0横30.0×高5.0cm
大きな俎皿の雪笹景色に差し込む春の光のような片身替り、雁の飛ぶ葦の原には御本と、登窯ならではの窯変が作品をより一層魅力的にしています。
松本ヱミ子 「志野茶碗」
径13.0×高9.0cm
高温で時間を掛けて釉が溶けていき、また自然と徐冷もされるのでしっとりとした釉表面になります。
許斐順子 「織部菊花文三足鉢」
径24.0×高6.5cm
完全酸化の難しい登窯では、酸化焔で緑になる織部釉も部分で赤味が出て、鉄絵の発色、素地と、それぞれ変化に富んだ表情豊かな作品になります。
武田茂子 「黄瀬戸カップ&ソーサー」
カップ 縦6.0×横8.0×高8.0cm
ソーサー 縦13.0×横22.0×高4.0cm
温度差をつけて焼成する第4室で、黄瀬戸は温度の低めの位置に詰め、油揚手を目指します。
大橋清子 「白象嵌鉢」 径16.5×高5.5cm
セット物の場合、同室でも詰める位置で酸化気味・還元気味と雰囲気の違う焼き上がりになるので、白象嵌の模様も違いの魅力を活かします。
髙橋さかえ 「銚子と盃」
銚子 縦11.0×横14.0×高14.0cm
盃 径8.5×高3.0cm
志岐公子 「銚子と盃」
銚子 縦11.0×横17.0×高14.0cm
盃 径8.5×高3.0cm
昨年11月の茶陶テーマ作品。3室で焼成した焼締銚子と、ガス・電気窯で焼成
した染付・赤絵の替蓋と盃を組み合わせた酒器揃です。技術を必要としますが、
粘土・釉・焼成方法の違う物を組み合わせるのも陶芸の楽しみの一つです。