ミニギャラリー 2018年 2月度
築窯から30年、窯焚き50回以上に及ぶ五袋(五室)の清春窯。
昨年、手前から二部屋(大口・炭窯変室)の大改築をし、
12月、三日三晩 初窯に挑む気持ちで焚き上げました。
「破れ丸壺」 左 郷原恵美子 径13.5 高14.5cm
中 岡本馨太郎 径14.0×高12.0cm
右 森山悦子 径14.0×高14.0cm
厚めの筒花入を紐作りで成形し、表面のみを乾燥させた後で丸く膨らませてヒビの模様を入れています。右の壺は大口手前(一室)で灰被りに、中央は炭窯変室(二室)で備前のように、左は緋色も出るように大口棚(一室)で焼成しています。
高部安子 「破れ丸壺」
径21.0 高20.0cm
炭窯変室(二室)の横くべ口脇に置き、また炭の影響が強く出ないようにレンガで作品をガードした結果、炭窯変室と大口の両方の景色が出て、見所の多い作品になりました。
黒澤公博 「芋頭水指」
径22.0 高22.0cm
芋頭水指の名品に倣い造形し、炭窯変室(二室)で焼成。
竹谷嘉彦 「方形注器」
径20.5×24.5 高12.5cm
三角形にした注ぎ口は方形の中でアクセントになり、機能的にも水切れが良くなります。炭窯変室(二室)
松本伸一 「俵形扁壺」
径19.0×33.0 高19.0cm
大きい鉢を2つ水挽きし、つなぎ合わせた作品。包み込むような灰の流れ方は俵形ならではです。大口手前(一室)
松平 宏 「縄文花入」
径17.0 高28.0 ㎝×12.5cm
明るい緋色を出すために、敢えて灰の掛からない施釉室(三室)で焼成しています。
永井一郎 「黄瀬戸皿」
径24.0 高2.5cm
彫文様は入れず、タンパンを垂らすように入れたお洒落な黄瀬戸です。施釉室(四室)
許斐順子 「織部鉢」径24.0 高8.5cm
還元気味でマットに上がった杓掛けの織部釉の部分と、全面に描かれた松と流水文が絶妙なバランスで絵になっています。施釉室(四室)
田中 徹 「鉄釉刻文茶碗」
径11.5 高7.0cm
杓掛けしたことで鉄釉の濃淡が景色となっているこの作品は施釉室(四室)で焼成しました。