ミニギャラリー 2020年 4月度
色や形の揃ったものをセットと言いますが、桃山期、数寄者の会席では「寄せ向」と言って、焼いた窯・形状・意匠の異なったものを寄せ集めて、一膳ずつ配するという趣向があり、江戸から明治時代以降、近代の茶人にも受け継がれています。今月は、窯・技法・意匠、違うもので組み合わせ セットとし、日々の食卓を楽しく彩る作品をご紹介します。
亀卦川健一 「寄せ小皿」 径13.0 高2.5 cm
焼成の窯は、ガス・電気、そして赤松の薪での登窯。胎土は信楽・唐津・五斗蒔等々。意匠は刻文・下絵付・上絵付・金彩まで各技法。専用の白木の箱に納め、飾皿としても楽しみます。
武田茂子 「組四方小鉢」
径13.5 高2.5 cm
齋田友紀子 「組四方小鉢」
径13.5 高2.5 cm
信楽荒目・信楽赤・唐津・五斗蒔の土を使用し、同じ素焼の型での型起し成形。五袋の登窯の色々な場所に入れての焼成。
永井一郎 「カップ&ソーサー二種」
左 オレンジカップ 径12.5×9.0 高7.0 cm
削り仕上げ後、化粧土をスポイトに入れ、絞り出し輪郭線とし、素焼後、青い方は呉須で濃淡を、オレンジは下絵具2種類で彩色しました。電気窯、酸化焔焼成。
熊谷眞知子 「文字抜き文飯碗揃」
径12.5 高6.0 cm
半磁胎の素地にラテックスで文字を書き、下絵具各色を刷毛塗りし、カラフルなセットに仕上げました。
宮田早樹子「椿文六角銘々皿」
径16.0×14.0 高1.5 cm
7mmにスライスした土を石膏型に当てて成形。素焼後、呉須の濃淡で絵付けをし、乳白釉、酸化焔焼成。