ミニギャラリー 2020年 2月度
許斐順子 「大日如来坐像」 径34.0×29.0 高52.0 cm
薪で焚く5袋の登窯。その第1室(大口)最大の魅力は自然釉。燃料である赤松の薪が燃えた灰が作品に降りかかり、溶けて釉薬状になります。また薪が燃え炭状になった熾(オキ)に埋まった部分は、炭化して黒くゴツゴツした肌合いに。赤松の灰と焔の流れは作品の表面に緋色からビードロ釉まで様々な景色を作ります。
齋田友紀子 「叩き壺」 径20.0 高20.0 cm
壺を横に寝かせて置くことで、釉の流れに変化が出ます。作品を支える貝目の跡も景色に。
香西 慧 「叩き壺」 径25.0 高21.5 cm
胴が張り出した形は、上側はたっぷりと釉が掛かり、下側は細く条痕になりました。
池田 博 「叩き壺」 径28.0 高31.5 cm
たっぷりと掛かった灰が肩からカーブに添って流れ、登窯の魅力たっぷりに焼き上がりました。
*「叩き壺」は、陶芸家 中里隆先生にご指導いただきました。
市川能英 「耳付花生」
径10.0×10.5 高21.0 cm
熾に埋まり炭化した足元まで、たっぷり掛かった灰が溶けて景色を作っています。
黒澤公博 「掛花入」
径10.0×8.0 高24.0 cm
板合わせで作ったシャープな形は、面ごとに表情が変わります。
永井静子 「小花器」 径10.0 高12.0 cm
凹凸のある形は、釉の流れや溜り具合の変化が楽しめます。
田中照子 「炭窯変扁壺」
径17.0×9.5 高12.0 cm
峰村雅子 「炭窯変花入」
径11.0×9.0 高22.0 cm
第2室(炭窯変)は、焼成の最後に炭を大量に投入することで強還元になり、赤味や灰白色、焦げなどの色の変化をもたらします。
田代英寿「角花入」 径15.0 高20.0 cm
器の表面に耐火度の高いコーティング剤で文様を描くと、その部分だけ灰や炎の影響が弱まり、焼成後 コーティング剤を剥がすと柔らかな文様として残ります。