ミニギャラリー 2022年 7月・8月
絵付は大きく分けて、釉薬の下に描く下絵付と、上に描く上絵付があります。
それによって材料や焼成温度、色合いなどが変わってきます。
下絵付の焼成温度は1250℃、上絵付は780℃で焼成しています。
盛田真奈「赤絵金魚文小皿 一対」
径9.5×9.5 高1.5cm
峰村雅子「赤絵花文小皿」
径11.0×8.5 高1.5cm
磁胎に上絵付をしています。九谷赤絵具で濃淡をつけています。素地の表面が透明釉で覆われているため、つるつるで描きやすい反面、吸収力がないので薄い赤を塗り込む時には筆に絵具を含ませ過ぎないようにします。差し色に玉釉(和絵具)の緑を入れています。
武田芳子「花文長角皿」 径25.0×10.5 高2.5cm
下絵具の黒はごく薄く、赤は濃淡を生かして描いています。花芯は上絵金彩です。
清水優美「鍋島写花文皿」
径22.0×22.0 高2.0cm
有田・鍋島に倣って磁胎の素焼素地に呉須で下絵付をし、本焼焼成後に上絵具の九谷赤・玉釉(和絵具)をのせていきます。
佐藤則子「九谷写皿」 径22.0×22.0高2.0cm
九谷焼に倣って、本焼焼成した磁胎への絵付はすべて上絵付です。まずは黒(骨描)で輪郭線を描き、玉釉をかぶせて焼付けます。九谷らしく玉釉をしっかりと盛って濃い色合いを出しています。
落合満代「色絵花鳥文皿」 径22.0×22.0 高2.0cm
上絵具の玉釉(和絵具)と洋絵具を使い分けています。
池田秀子「色絵花葉文蓋付碗 一対」
径16.0×16.0 高8.5cm
土物のやわらかな肌合いに、上絵付は黒と紫を使っています。
許斐順子「色絵山帰来文蕎麦猪口」
径8.5×8.5 高5.5cm
半磁土を酸化焔焼成した黄味を帯びた肌に上絵付をしています。
武田芳子「銹絵皿 三種」 径17.5×17.5 高2.5cm
赤土の肌に呉須と鉄で濃淡を使い分けながら絵付をし、葉脈部分は掻落しをしています。
岩野都美子「釉彩花蝶文深鉢」 径18.0×18.0 高9.0cm
線彫りで文様を入れたところに呉須を象嵌し、色釉を塗り込み、釉薬ならではのやわらかな色合いを出しています。