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2016年10月11日

陶芸家ご紹介⑥


伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)
伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)何度も焼成し塗り重ねることにより深みのある複雑な発色を生み出す、釉刻色絵金銀彩という独自の技法を確立された伊藤北斗先生。ボルドー釉と命名されたワイン色に発色する銅系の釉薬を掛けた地に、鳥や魚など多様な生物や植物を独創的に描き、そこに幾何学文を融合させた、幻想的なうつわの世界を展開され人気を博しています。
伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)
伊藤先生からアマチュア陶芸家へのエール
陶芸の良さは、身近な食器や飾れるもの、絵付のあるものや形を楽しむものなど、いろいろとバリエーションが広いところだと思います。いずれにしても生活を豊かにしてくれるものですので、基本的には自分が欲しいものを、楽しんで作るのが一番だと思います。
1961年、東京都中野区生まれ。デザイナーとして活躍していた父親の影響を受け、東京藝術大学工芸科に入学。さまざまな実習を受ける中、2年の時にロクロに触れたのが陶芸を始めるきっかけとなる。当時の陶芸科教授 藤本能道氏の多彩な色使いに惹かれ、3年の時に陶芸を選ぶ。東京藝術大学大学院陶芸専攻修了後、藤本能道氏の内弟子となる。藤本氏の死後、東京都日野市に築窯し作家活動を始める。現在、日本工芸会正会員。

この度、倶楽部と初めてご縁ができた先生に色々とお話しを伺いました。
(以下緑字は伊藤先生のコメント)
伊藤北斗先生(HOKUTO ITO) 伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)

内弟子時代に印象に残った事  藤本先生の仕事の取り組み方、考え方、そして仕事量。 釉薬のテストも多くやりました。

伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)

作陶へのこだわり  絵付にこだわってやってきましたので、今までにないような色絵磁器の作品、そして現代の生活にマッチした作品を目指しています。

ボルドー釉の制作秘話  藤本先生の使っていた辰砂釉が美しいのですが、自分はもう少し渋くしてワインのような色を出したいとおもったのがきっかけです。薄く掛けると赤みが強く、濃く掛けると熟成したボルドーワインのような色のイメージ。

釉刻色絵金銀彩とは  素焼した素地に透明系の釉薬を掛け、フノリを塗ります。その上に別の釉薬(例えばボルドー釉)をコンプレッサーで掛け、剣先(金ベラ)などで模様を削ります。本焼した後、上絵で3~4回焼き重ねます。

伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)  伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)

洋絵具の魅力  色数が多くあるのと、混ぜたり焼き重ねたりできる所です。

伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)
伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)

モチーフの動物や植物  基本的には好きなもの、形の面白いもの、模様になりそうなものにします。好きではあっても難しいものもあります。例えばワンちゃんを飼っていますが、まだ登場していません…。

伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)

作品について  古典とモダン、両方の世界が好きなのでその相反する世界を共存させたいと考えています。最近のやや和風の作品は着物の振袖から着想を得ています。和モダン、ハイカラ的な感じでしょうか!

伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)
伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)

今後の展望  やはり絵付にはこだわりはありますが、最終的には美しいものが作れればと思います。

音楽との関り  仕事場ではよく音楽を流しています。ジャンルは幅が広く、ロック・ジャズ・J-POP・昭和歌謡・クラシックまで何でも聴きます。その時の仕事の内容によって変え、構想を練る時などは、ピンクフロイド。どんな時でも敬愛するのは桑田佳祐です。

伊藤北斗先生(HOKUTO ITO)
伊藤北斗先生 個展情報
2016年11月 2日(水)~ 8日(火) 高島屋大阪店
11月17日(木)~23日(水) 名古屋丸栄
12月 3日(土)~14日(水) 鎌倉 ギャラリー壺零参堂
伊藤先生の情報はこちらでもご覧いただけます   http://i-hokuto.com
2016年秋、数多くの個展でお忙しい中、「第33回 日本陶芸倶楽部アマチュア作品展」の審査員を務めていただきます。
 
 
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