ギャラリー

2020年11月16日

第37回 日本陶芸倶楽部アマチュア作品展受賞作品一覧

第37回 日本陶芸倶楽部アマチュア作品展受賞作品一覧

※黒文字は審査講評、黄土色文字は受賞者コメントです。
陶芸部門  本年度審査員 木村久美子・前田正博・森孝一 (敬称略)

最優秀賞
谷中燿子  「天空舞うアイオロス」 径32.5×40.0高45.0 cm
谷中燿子
「天空舞うアイオロス」
径32.5×40.0高45.0 cm
造形と模様が大胆!技術的にもプロ的な力のある作品です。
この度「天空舞うアイオロス」で最優秀賞を頂き、皆様に感謝を申し上げます。「呉須絵の技法にこだわり、フォルムと文様を自由奔放に展開する」これが私の作品づくりです。今回の作品は風神、雷神の二神の司る混沌の世界を表現しました。ありがとうございました。
谷中燿子
優秀賞
水谷勝 「NBB(ニュー盆栽鉢)」 径33.5×30.0高40.0 cm
水谷勝
「NBB(ニュー盆栽鉢)」
径33.5×30.0高40.0 cm
のびのびとこだわりがなくて良い。やきもののことを肌で感じておられるようだ。形もおもしろいし、釉のたれ具合も良い。盆栽への愛を感じる。
高名な審査員の諸先生より、優秀賞を頂戴したことは、あと3年先の米寿の祝いを、前もっていただいたと感謝するものです。このNew Bonsai 鉢(Bachi)は、特別に開発した呼吸する土で成形しています。この土は腰が強いので多少無理をしてもキズは出ません。新しい時代にふさわしい自由な発想で器作りが楽しめます。御礼のご挨拶が、ついついPRになってしまったこと、ご容赦のほどを‼
水谷勝
耳庵賞
山本澄子   「香合 和蘭陀・白雁写シ」 径8.5×6.0高12.0 cm

山本澄子
「香合 和蘭陀・白雁写シ」
径8.5×6.0高12.0 cm
数寄者だから出来る、趣味の世界だから、自分の好きなものを写して良い。なかなか上手に出来ている。 
米寿を期に長いこと暮らしの中心にあった「お茶」をきっぱりと止め、陶芸のみ残しました。お茶の世界を想いながら、常に床に飾り楽しもうと、先生の手を借りてこの香合を作りました。思った以上によく出来、満足しております。
山本澄子
谷川徹三賞
林健二郎 「灰被多孔壺」 径25.0高35.5 cm

林健二郎
「灰被多孔壺」
径25.0高35.5 cm
常滑出身の谷川先生の賞にふさわしい作品。造形力も確かで完成している。釉の流れ具合等薪窯焼成での上りも良い。
これまで幾つも壺を作ってきましたが、今回、たまたま耳の部分を沢山作って余っていたので、もったいないので二つずつ重ねてみたら面白いかなと思い、いつもながらの不細工を覚悟で試してみました。登り窯で立派に焼いて頂き、灰が沢山見事に流れて、出来損ないの作品が生まれ変わったようです。偶然の賜物と感謝しております。受賞の連絡を頂いたとき、全く予想外のことで、ただただビックリして信じられない思いでした。
林健二郎
木村久美子賞
許斐順子 「大日如来座像」 径35.0×31.5高54.0 cm

許斐順子
「大日如来座像」
径35.0×31.5高54.0 cm
今まで絵皿など、作者のたくさんの作品を見てきました。突き詰めると仏像になるのでしょうか。素人でなければ 出来ないほのぼのとした感じが良い。 
現世の安穏所願成就の御利益がある大日如来は、私の生まれ干支未年の守り本尊でもあります。そこで、その仏像を作り登り窯で焼成しようと思い立ちました。ひも作りで台座から立ち上げたのですが、一番難しかったのは、光背をどのように仏像につけるかという事でした。お顔は柔和にと祈りながら完成させました。炎の力でどのようなお姿があらわれるか心配でしたが、思った以上に素晴らしく焼き上がり、とても満足致しました。木村先生にお誉めいただき感謝しております。
許斐順子
前田正博賞
松本順子 「笑う河馬には福来る」 径42.0×16.5高23.5 cm

松本順子
「笑う河馬には福来る」
径42.0×16.5高23.5 cm
センスがいい。才能豊かな方ですね。感心しました。次の作品が楽しみです。 
長かった自粛期間が明け、やっと陶芸ができるとなった時、何か楽しくなるものを…と造り始めたのが「カバオくん」でした。先生方の助けを借りながらの完成となりましたが、カバオくんと目が合った方から「和むね」「かわいい」「写真撮らせて」と言って頂いた事は嬉しくもあり驚きでもありました。自分にとっては陶芸の面白さを改めて教えてくれた、そんな作品となりました。
松本順子
森孝一賞
武田美樹 「Fruit??」 径13.0高5.0 cm

武田美樹
「Fruit??」
径13.0高5.0 cm
出来の揃わないところも、アマチュアとして挑戦するエネルギーを感じた。出品作の食器の中で一番心惹かれた。努力賞です。
赤土に白化粧して飛びカンナを施しました。赤い色は下絵の具を薄めて刷毛で重ね塗りした際、加減がわからず苦労しました。また飛びカンナは思っていたのとは違う仕上がりにはなりましたが、そこは「伸びしろ」と前向きに解釈することに。今回は赤い食器が欲しくて先生方に沢山アドバイスして頂き、数ヶ月かけて何とか完成しました。遠いいつの日か一気に揃いの器を作ることが目標です。
武田美樹
毎日新聞東京社会事業団賞
高部安子 「令和式土器」 径13.0高29.5 cm

高部安子
「令和式土器」
径13.0高29.5 cm
令和式土器という命名がおもしろい。縄文土器を良く見ている。知識や教養がないとここまで作れない。なかなかのテクニシャンです。
縄文土器は煮炊きする調理器具で(鍋釜)女性が作陶し、男性は外で狩りをしていたとの事です。創造力の乏しい私は、優れた作品を真似しては作陶しています。真似は学ぶに通じると云われ、何時か自分が納得した土器を室に飾りたく幾つか作りましたが土の削り方でその人の個性が出ると云われ、やはり似ても似つかずの令和式土器になりました。あの力強い美しい造形は、古代の女性ならではのものです。まさかの賞をいただき夢のようです。誠にありがとうございました。
高部安子
NHK厚生文化事業団賞
中村直子 「Stay home with cats ~自粛中に家でネコを作りました~」 径40.0×33.0高32.0 cm

中村直子
「Stay home with cats ~自粛中に家でネコを作りました~」
径40.0×33.0高32.0 cm
アットホームな感じが良い。上からのぞく屋根のカットもおもしろい。
コロナで倶楽部が閉館中、家に籠って10数匹のネコを作りました。猫の仕草を思い浮かべると自然に手が動いていました。これでもかと不安を煽るTVをよそに、私自身不思議とコロナの不安や焦燥感は失せてゆきました。それが今回「家で過ごそう~Stay home」というタイトルにつながりました。会場で拙作を見ていただき、「コロナ禍でもつらいことばかりじゃないね」という声が多々あって、私なりのメッセージを感じ取ってもらえたことは無上の喜びでした。人の行動は止められても、人の心の動きは止めることはできません。コロナの時間をワクワクしながら精一杯楽しく生きることができたのは、私に陶芸とwith catsがあったからだと思います。
中村直子
日本画部門  本年度審査員 滝沢具幸・宮城 真 (敬称略)

優秀賞
幸阪三枝子 「茄子」 41.0×52.0 cm

幸阪三枝子
「茄子」
41.0×52.0 cm
茄子の丸み、新鮮な感じ、ボリュームの表現を墨の濃淡・にじみで良く表現している。楽しんで描いておられるところが良い。
力を抜いて楽しく元気に描いてね! 滝沢先生が掛けてくださる言葉です。いつも硬い絵になってしまうのですが、暫く休講が続いた後のクラスでしたので、不思議と力が抜けて楽しく描けたのかも知れません。そして、描いた絵はこの向きではなく実際には上下が逆なのですが、画材店の方が勘違いされたようで、これもありかと(笑)。楽しい気持ちになりました♪お忙しいなかご丁寧にご親切に指導してくださる滝沢先生と、この向き面白いね!と1票を投じてくださった皆様へ心より御礼申し上げます。
幸阪三枝子
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