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2010年12月16日

平成22年度 日本陶芸倶楽部アマチュア作品展人気投票上位作品一覧

陶芸部門
第1位
儘田久美子「蹲踞」縦45.0×横62.0×高60.0cm儘田久美子
「蹲踞」
縦45.0×横62.0×高60.0cm
日本陶芸倶楽部に入会して19年、その切っ掛けとなったのは当時より今尚続く趣味の茶道・華道であり、それらを自作で楽しみたいという発想からだった。この「立蹲踞」は、マンションの玄関に置いて茶事が出来るようにと考え抜き、後面は庭に居るのではないかと錯覚する様な高い木を活けられる様に、前面は庭草 左側には手を清めた水を流すために、ポケットをつけ、右側には蝋燭台を置く台を取り付けた。世界に二つと無い私の蹲踞が、皆様からのご評価を受け、歓喜に満ちています。
儘田久美子
第2位
鈴木高伸「染付七宝繋ぎ文蓋物」 径28.0×高16.0cm 鈴木高伸
「染付七宝繋ぎ文蓋物」
径28.0×高16.0cm
陶芸を始めて以来試行錯誤を重ねながら自分の好きな物しか作らず今日まで楽しんで参りました。今回の作品は繋ぎ文をどの様な器に書けば楽しいかと思った事から始めました。あまりに細かい作業なので拡大鏡を掛けて筆先の書き込みは大変、でも楽しい作業でした。が、日数がかかる為、呉須の色合せに大変苦労致しました。完成して何時も、もうこんな絵付はやめたと思いながら又取り組む事になり、好きなんだなぁと自分にあきれております。 
鈴木高伸
第3位
内田恒雄「根来塗写 四季」 鉢 径20.0×高6.5cm 4ヶ 湯呑 径7.5×高9.0cm 2ヶ 壺径14.0×高23.0cm内田恒雄  「根来塗写 四季」
鉢 径20.0×高6.5cm 4ヶ
壺 径14.0×高23.0cm
湯呑 径7.5×高9.0cm 2ヶ
根来塗りは、室町時代に栄えた紀州根来寺の僧侶の日常食器や仏具に使われていたものと言われ、木地に黒漆の下塗りを施し、その上に朱漆を重ね塗ったものです。長年の使用で表面の朱塗りが磨滅し薄くなり、下地の黒漆が見えるようになってくるもので、その肌合いと実用品としての単純明快な造形は古来、多くの茶人、数寄者の心を捉えてきました。今年の春先、大倉集古館特別展「根来」を観て、その深みのある朱色に魅せられ、これを陶器で表現したいと考え今回の作品となりました。                       
内田恒雄
第4位
長山一夫「叩き出しお手塩小皿」丸皿 約径10.0×高2.5cm 10枚 長角小皿 約縦6.0×横12.0×高2.0cm 15枚長山一夫
「叩き出しお手塩小皿」
丸皿 約径10.0×高2.5cm 10枚
長角小皿 約縦6.0×横12.0×高2.0cm 15枚
変形の手塩皿です。大き目の皿を作るための石膏型の表面の一部を利用します。相当分の土を乗せ、手のひらで上から叩きながら形を作り出してゆきます。気に食わない線は切り落とし、その線の上をさらに軽く叩いてやると、柔らかな線が出てきます。その繰り返しの中で小皿の形を作り出します。赤と白と黒色は下絵用に作られた材料です。金魚の赤は一筆書きで乗せたのですが、薄い濃淡と黒い眼が可愛らしく発色し、気に入っています。
長山一夫
第5位
中村直子  「マルちゃん ルナちゃん」 縦20.0×横20.0×高11.5cm中村直子
「マルちゃん ルナちゃん」
縦20.0×横20.0×高11.5cm
新しく飼い始めた二匹の子猫の愛らしい仕草・表情を形に留めたいと思いこの作品に取り掛かりました。寝ている猫の裏表をひっくり返しては、肩甲骨や関節の位置など研究し、猫の毛の柔らかな感じを出したく苦心を重ね、かくして窯から出てきた実物そっくりのマルちゃんルナちゃんに対面したときの感動!その上思いがけない受賞。一塊の土くれから愛しい姿が生み出される、そんな奇跡のような陶芸の魅力・魔力にどっぷり浸かりそうです。
中村直子
第6位
和氣洋美「ザ・トリック!!」縦40.0×横40.0×高3.0cm 3枚 パーツ 径4.0×高4.0cm~径5.0×高7.5cm 6ヶ
和氣洋美
「ザ・トリック!!」
陶板 縦40.0×横40.0×高3.0cm 3枚
パーツ 径4.0×高4.0cm~
径5.0×高7.5cm 6ヶ
平らな面の上のコインが浮いて見えたり、絵に描いた卵が浮いて見えたり、円筒や角柱と一緒にあると四角や六角の板が立体に見える。見ているのは私であり、私の脳である。脳はいとも簡単に騙され、騙されて楽しむことができる。それがトリック・アート。騙されては一大事ということもあるから、私たちは色々な視点、色々な角度から丁寧に物を見ることが必要だ。それでも騙されるのが脳。騙されるのが人。
和氣洋美
第7位
井田一惠「灰被大壺」径48.0×高36.0cm
井田一惠
「灰被大壺」
径48.0×高36.0cm
焼き上がったこの作品を目にした時、ひび割れが出来ていたのですが、それも景色と思える程の、今まで自分の作品では見た事のない焼色に感激でした。今年のアマチュア作品展に出品させて頂き、思いもよらず、一票を下さいました皆様方のお陰様で入賞する事が出来ました事に御礼申し上げます。
井田一惠
第8位
黒板美瑳子 「月兎」 半月皿 縦20.5×横31.0×高2.0cm 小皿 縦11.0×横12.0×高2.0cm 5枚 黒板美瑳子
「月兎」
半月皿 縦20.5×横31.0×高2.0cm
小皿 縦11.0×横12.0×高2.0cm 5枚
作品展を前にして、中々良いアイディアが浮かばず頭を抱えて居りましたが、例年通り来年の干支とし、お正月に集まる孫達をもてなすお皿と致しました。題名を決めます時に冗談半分に賞をゲットしたいので「月兎」と申しておりました所、夢でなく現実となり、唯々皆様の熱い友情と同情に感謝申し上げる次第でございます。大層稚拙な作品ですのにアマチュアならではの喜びを頂くことが出来ました。
黒板美瑳子
第9位
藤牧広子  「萩文様組器」 蓋物 径17.0×高7.5cm 小皿 径14.5×高1.5cm 4枚藤牧広子  「萩文様組器」
蓋物 径17.0×高7.5cm
小皿 径14.5×高1.5cm 4枚
今年は作品展の前日まで、一ヶ月以上自宅に工事が入る中での制作で大変でした。でも金・赤・紺が調和した萩の絵に満足して居ります。今年で19枚目の賞状を頂き、友達をはじめ皆様には感謝して居ります。私の人生の中でも誇りにし、これからも頑張って参りたいと思っております。
藤牧広子
第10位
藤堂路代  「猫ざんまい!!」縦10.0×横6.5×高15.0cm~縦13.0×横16.0×高12.0cm 7点
藤堂路代
「猫ざんまい!!」
縦10.0×横6.5×高15.0cm~
縦13.0×横16.0×高12.0cm
7点
猫に縁がなかったのに、飼っていたワン子が猫に好かれ、散歩に行くと周りは猫だらけ。ちょっと不思議な光景でしたが、幸せな時間でした。今は亡きワン子の忘れ形見の猫達を、コツコツ楽しく作りました。その猫達の恩返し?入賞を猫達に報告したら、知ってか知らずか、ニャーニャーニャー。毎日癒されています。投票戴いた猫好きの皆様に御礼申し上げます。
藤堂路代
日本画部門
第1位
髙橋琢磨「墨による紅椿:静謐」縦57.0×横44.5cm
髙橋琢磨
「墨による紅椿:静謐」
縦57.0×横44.5cm
きちっと描くのではなくて、自分の気持ちでもって描いていて、にじみを利用した墨の発色が良い。
滝沢具幸
モデルは滝沢先生の庭で咲いたやぶ椿です。花の少しずつ違う表情を表現してみようと取り組み、墨たっぷりのもの、すこし掠れたもの等々描き分けてみました。描き分けに意を用いすぎ、統一感はどうかなと思いましたが、まずまず保てました。習作ですが、現在の技量、美意識ではこの程度かなという意味で自分でも気にいっています。それを「レファレンス集団」の皆様が支持してくださったということは大変ありがたいことです。
髙橋琢磨
 
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